中国の天津中医薬大学、鍼灸部門のWang博士らのグループが2016年に出した論文によると、「脳血管性認知症」に鍼灸治療を併用すると、薬だけの治療よりも認知機能の回復に効果があったそうです。(監修:医師 奥真也)
認知症治療に鍼灸?
博士らが行ったランダム化比較試験の対象者は、半月から半年の間に脳梗塞を起こし、さらに軽度の認知症の症状を示した50才から80才の126人です。対象者はランダムに3つのグループに分けられ、一つ目のグループにはカルシウム拮抗薬の「ニモジピン」のみの治療を行い、二つ目のグループには鍼治療のみを行いました。さらに三つ目のグループには、この両方の治療を併用しました。治療期間はそれぞれ三カ月です。
Efficacy and safety assessment of acupuncture and nimodipine to treat mild cognitive impairment after cerebral infarction: a randomized controlled trial.
Wang S et al. BMC Complement Altern Med. (2016) 16:361引用 – ノウナウ